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格闘技で疲れても…スポーツジムは別腹☆


by omote3k
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なんで忘れてしまうんだろう

道場の子供クラスにくるBくん(5歳児)
高校2年生のお兄ちゃんがいるが年が離れているせいかほとんど1人っこ状態でちょいと我がままな子供さんだが最近元気がなかった。
「どうしたの?」と聞いても答えが返ってこない。
よくいたずらとかするから親御さんに怒られてへこんでいるのかなと思ったがそれにしてはおとなしいのがやけに続いている。
何があったのかと聞いてみたらこんなことを相談された。

家であまりにいたずらや我がままがひどいので親御さんにこう言われたそうだ。
「おまえは通りの角のゴミ捨て場に捨てられていたのをかわいそうに思って拾ってきたんだ。あんまりいうことを聞かないとまた捨てるぞ」
それで凹んでいると聞いて心の中で笑ってしまった。
実は自分も子供時代に親によくこう言われたのだ
「おまえは○○川の××橋の下で拾ってきた子だ。言うことを聞かないとまた橋の下に捨ててくるぞ」と
今も昔も親の脅し文句って似ているもんだと感心した。
しかしBくんにとっては我が身の一大事
そういえばお兄ちゃんとはやけに年が離れている
お父さんとお兄ちゃんは肩のところに同じような痣があるけどBくんにはない。
やっぱりボクは捨てられていた子なんだ。
本当のお父さんとお母さんはどこにいるんだろう。なんでボクを捨てたんだろう
と激しく悩んでいたらしい。
(ちなみにBくんはBくんのお母さんと顔がそっくりだったりする‥)

一度お迎えにきたBくんママにそのことを言ったら「おとなしくてちょうどいい」と笑いとばされた。
しかしBくんにとってはとってもとっても大変なことなんだけど
そこでBくんのお兄ちゃんであるAくんに相談した
ちなみにこのAくんも我が道場の生徒さん
「なんてバカなことで悩んでいるんだ」と最初はあきれた様子だったAくん
でも「俺も小さいときにオヤジに「おまえは家の前に捨てられていたのをかわいそうに思って拾ったんだ」と言われて哀しかったことがある」とぼそり
そこでAくんから親御さんに話をしてもらうことにした。
日頃は寡黙なAくんが両親に「そういう子供を傷つける発言はやめてほしい」と談判してくれたそうで親御さんもBくんに「あれはウソだから」ととりなしてくれたそうだ。
今日の夜のお稽古に参加していたAくんをお迎えにきたお母様に謝られてしまった。
お母様ご自身も子供時代に親から「おまえは富士山の7合目で拾ってきた」と言われたことがあって眠れない夜を送ったことがあると言われた。(お母様は静岡ご出身だそうだ)
「子供心に悩みました。あとでそれが嘘と判ったときに私は我が子にこういう嘘はつかないと誓ったはずなのにそれを忘れていました。反省します」とおっしゃっていた。。

子供の頃に親に言われて嫌だった言葉って誰にでもあると思う。
「早くしないさい」
「本当に莫迦だね」
「おまえはグズだ」 等々
いつのまにか自分自身が言われて嫌だった言葉を平気で子供に使ってしまうことってあるんだな
言われたときの哀しい思い・悔しい思いをなんで忘れてしまうんだろう。
自分には子供はいない。
道場で絶対に言ってはいけない言葉がいくつかある。
その1つが「なんで出来ないんだ」という言葉
誰だってゼロからのスタートなんだ。
出来なくて当たり前
それを出来るように導くのが指導者の役割
出来ないのはなんのことはない。教える方が悪いから出来ないのだ。
「なんで出来ないんだ」ではない。
「なんで出来ないか一緒に考えよう」が正しい使い方
どこが判らないのか、何がひっかかっているのか
それを解決して次のSTEPへとひきあげるのが我々の役目だと言われた。

反省と自戒をこめて
「なんで出来ないか一緒に考えよう」の言葉を忘れずに
これからも1へなちょこ指導員として精進していきたいと思う。。
by omote3k | 2009-06-09 22:58 | 日々の生活